e453.p01校訂済332L:5–8別大坂冬の軍に、池田左衞門督の使番毛利孫左衞門先陣に行きしに、村山越中、毛利に向ひ、我今朝より敵近く居て疲れたり。指物を散々鐵炮に打破られぬ、といふ。毛利、我五百人の士の中より撰んで母衣を許されたり。汝に誑されんや。汝竹把の外に出ずと覺ゆ。指物の先のみ裂けたるは其證なり、といへば、村山答ふる詞無かりけり。