e544.p01校訂済404R:6–9信玄豆州韮山へ取詰め燒働の時、韮山城の押山縣三郞兵衞を差置き給ふに、城中より備を出し迫合あり。其節山縣同心、辻彌兵衞鎗下の高名して、膝の口を篦深に射られ、其矢を不㆑拔して取りたる首を持來り、大將の山縣前に畏り居る。山縣大に嗔つて、味方の引取らざる前に戾りたる、とて場を追立てたり。