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○秀忠公參州田原御狩の事

拾遺 卷之四 第5話 · 段落 1 · NDL 1078984 426コマ R

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慶長十五年の春、參州田原にて秀忠公田獵を催され、本多中務大輔、九鬼圖書と仰に依て御旗本にて見物せらる。圖書、忠勝に向つて、勢子凡六萬も有㆑可や、と申ければ、忠勝、夫迄はあらじ。四萬二三千も過ぐべからず、と申さる。圖書、某見る處と懸隔なる違なり、と心得ざる顏色なり。忠勝の曰く、されば高山より平原へ押並べたる人數は、小勢も多く見え、谷に集りたる人數を山上より見れば、多勢も小勢に見ゆる物に候。之を以つて、打見たる處は五萬餘と存候へども、ひかへて積り候、と答へられぬ。