e600.p01校訂済428L:8–11赤井惡右衞門は、本小身の士たりしが、武略を以つて漸盛になりて、後丹波半國を領す。但馬比賀美に一將有り、二萬石ばかり、驍勇にして、しかも要害の地を前に當て拒みければ、赤井攻むれども利あらず。赤井、古の兵書を讀むに、地を攻めて人を攻めず、と云ふ語あり。是に心を得て、彼勇將を要害の地よりおびき出し、一戰に大勝して、其首を斬りその地を取る。