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岡剛介
本文表記 淸三郞・岡・鄕介・岡淸三郞・岡鄕介
備前國龍口落城の事附浮田直家の事竝岡剛助高名 卷之二 · 30
- p03…落すべきやうもなく、矢津に砦を構へ、軍兵を籠め置きたり。直家岡鄕介と言ふ謀ある者に、密に手段を言ひ合せ、或時、直家、鄕介は云々…
- p03…直家岡鄕介と言ふ謀ある者に、密に手段を言ひ合せ、或時、直家、鄕介は云々の罪有り、搦來れ。首を刎ん、と言はれしかば、討手の士行…
- p03…手の士行向ふに疾く出奔してけり。直家僞りて怒る事大方ならず。鄕介は備中に匿れ居たりけるが、西郡の中にて、乞食の老女の道に伏し…
- p03…、俄に豐なる躬に成りければ、知らぬ體にてぞ有りける。稍有りて鄕介龍の口山の川向ひ、金山寺、山の谷山、船山の城主須須木豐前が許…
- p03…候へ、と言ひければ、元常先づ山下に隱し置きけり。須々木が士共岡に誑れたるとは知らず、彼の乞食の老女を川原に引き出し、歸らず…
- p03…女を川原に引き出し、歸らずば母を殺すべし、と聲々に呼りけり。岡彼の老女は母にて候。今歸りたり共母子一所に死なん事定りたり。…
- p03…憤を散じなん、と言ひける中に、彼の女をば磔にして殺しければ、鄕介悲み怒り、母の仇目前に有り。如何にして此の恨を報ゆべきか、と…
- p03…恨を報ゆべきか、と齒を囓みて歎きければ、元常も心許してけり。岡飽く迄賢々しき者なれば、年月經ざる中に、元常が密謀をも聞くば…
- p03…なれば、年月經ざる中に、元常が密謀をも聞くばかりに愛せらる。岡今は時を得たりと直家に、日を定めて矢津の砦の軍兵を龍の口の本…
- p03…軍評定する所なり。其の夜も元常は此の所の欄干に倚り居たるを、岡つと寄りて引組て下に轉び落つる。兼て思ひ設けたる事なれば、墜…
- p04…謀り討たばや。なれ共才智賢き健者ならでは叶ひ難し、とて切りに岡淸三郞を見やりければ、直家とかく物言はで止みけり。さて程經て直家淸…
- p04…郞を見やりければ、直家とかく物言はで止みけり。さて程經て直家淸三郞を捕へて押籠置き、老臣共に、淸三郞は不義の振舞あり。首を切れ…
- p04…で止みけり。さて程經て直家淸三郞を捕へて押籠置き、老臣共に、淸三郞は不義の振舞あり。首を切れ、と怒られしに、皆、彼幼少より奉公…
- p04…過なし、と諫むれども聞入れず。奧に入りさまに、岡豐前を招き、淸三郞を私に落せよ。淸三郞には我よく謀を言ひ聞せたり、と言ひしかば…
- p04…聞入れず。奧に入りさまに、岡豐前を招き、淸三郞を私に落せよ。淸三郞には我よく謀を言ひ聞せたり、と言ひしかば、豐前斯く計ひたり。…
- p04…ひしかば、豐前斯く計ひたり。其明の日押籠めたる牢を開くれば、淸三郞は見えざりければ驚きたる計なり。豐前は淸三郞を盜み出し、龍の…
- p04…る牢を開くれば、淸三郞は見えざりければ驚きたる計なり。豐前は淸三郞を盜み出し、龍の口の向枚石原に、緣の僧の草庵を結びて居たりし…
- p04…理城下の流に漁獵せしが、尺八の聲聞えたり。人に見せしむるに、淸三郞が有樣を告ぐれば、劍術の師加藤十藏小姓の早川左門彼是六七人、…
- p04…て、庵の中に入らんとしけるを、止めて問ひけるに、宇喜多家の士岡淸三郞と申す者なるが、無實の罪によりて、已に誅せらるべきを、家老憐…
- p04…附きて謀をなさん、とて岡山に間者を遣りて、事のやうを聞くに、淸三郞が詞に違はざりければ、元常疑ふ心もなく淸三郞を寵愛し、軍場に…
- p04…のやうを聞くに、淸三郞が詞に違はざりければ、元常疑ふ心もなく淸三郞を寵愛し、軍場に怠り、城上の北の樓に醉臥する事度々なり。赤坂…
- p04…て炎熱の比北樓の上に酒宴して、日頃好める尺八を代る〲吹きて、淸三郞が膝を枕にして睡りたり。淸三郞好き隙なれば、首取らん事いと易…
- p04…日頃好める尺八を代る〲吹きて、淸三郞が膝を枕にして睡りたり。淸三郞好き隙なれば、首取らん事いと易しと思ひけるが、如何樣過ぎつる…
- p04…早川左門來りて見るに、元常の尸は朱に染まりたり、大に驚きて、淸三郞こそ殿を斬りたれ、と呼りて追ひ駈けて麓に下りけるが、淸三郞は…
- p04…、淸三郞こそ殿を斬りたれ、と呼りて追ひ駈けて麓に下りけるが、淸三郞は小舟の有りけるに乘らんとせしに、左門追ひ着たり。淸三郞振返…
- p04…が、淸三郞は小舟の有りけるに乘らんとせしに、左門追ひ着たり。淸三郞振返りて切り合ひけるが、早川が眉間を切つて切り伏せたり。城よ…
- p04…ぎたる小舟に人數多取乘つて、押せども指せども動かず。其の內に淸三郞岡山に易々と遁れ歸りけり。直家は、淸三郞が若年にて事よく遂げ…
- p04…ども動かず。其の內に淸三郞岡山に易々と遁れ歸りけり。直家は、淸三郞が若年にて事よく遂げん事叶ひ難かるべし、生て還らん事は思ひも…
- p04…ひも寄らず。あはれ由なき謀をしつる物哉、と悔まれけるに、豐前淸三郞を打連れて元常が首を出す。直家大に驚き、且悅び且怪みて、其の…
- p04…驚き、且悅び且怪みて、其の功を賞せらるゝ事並々ならず、是より岡剛介といへり。龍口には人々齒を嚙みて怒れども詮方無し。和田の伊織…
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