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曽呂利新左衛門
本文表記 新左衞門・頓智夫・曾呂利新左衞門・曾呂利々々々新左衞門々々々々・曾呂利
曾呂利新左衞門屢頓智の事 卷之九 · 14
- p01…何と申するぞ、と問ひけるに、其者の對ふるやう、臣が姓名は卽ち曾呂利新左衞門と申候。太閤、ハヽア奇な姓も有るものなる哉。して其曾呂利と申…
- p01…るに、太閤問うて曰く、汝の姓名は何とか申せしな。對へて曰く、曾呂利々々々新左衞門々々々々。太閤怪みて其重言を尋ねけるに、新左衞門の對ふるやう、殿下先…
- p01…曾呂利々々々新左衞門々々々々。太閤怪みて其重言を尋ねけるに、新左衞門の對ふるやう、殿下先きに臣の姓名を問ひ、今又重ねて問ふ。故に…
- p01…故に臣も亦殿下重問の意に從ひ、同じく重言を以て對へ候なりと。新左衞門或時太閤に對ひ、願くは一日御耳の匂を臭がせられ度し、と有りけ…
- p01…御耳の匂を臭がせられ度し、と有りければ、太閤は不審しく思ひ、頓智夫又何をか爲すらんと疑ひしが、何は兎もあれ宜し、汝がよきに臭が…
- p01…太閤の耳根に口寄せて何やら言ふの體なれば、皆々心中密に驚き、頓智夫何を云ふらんか。若しや我れを讒言する者には非ざるか。頓智夫は…
- p01…、頓智夫何を云ふらんか。若しや我れを讒言する者には非ざるか。頓智夫は頗る殿下の寵愛する所なれば、頓智夫が云ふ事御用ゐ有らんも亦…
- p01…讒言する者には非ざるか。頓智夫は頗る殿下の寵愛する所なれば、頓智夫が云ふ事御用ゐ有らんも亦測られずと憂ひ、各自邸に歸りて、早々…
- p01…られずと憂ひ、各自邸に歸りて、早々數多の金銀財寶を調へて密に曾呂利が方へ贈りけるにぞ、數日にして金銀財寶山嶽の如く集ひければ、…
- p01…ば、太閤も亦呆然として驚愕きけるとなん。又或日の事なりしが、新左衞門太閤の機嫌を取り、頗る其功ありける程に、太閤の申しけるに、何…
- p01…の申しけるに、何なりと汝の望める物を賜はせん、と有りけるに、新左衞門の云へるやう、臣敢て大なる望みも之れ無く、唯紙袋二個程米を賜…
- p01…は甚々易き事なり。餘り寡欲の至りならずや、と仰せ有りけるに、新左衞門、是にて澤山なり、と申して退出なせしが、軈て二個の紙袋を張拔…
- p01…ん、と云ひ、或は何と云ひ斯と云ひて各々一個づつ賜はりしうち、新左衞門の乞ふやう、臣は人類の角力も旣に見厭きし事なれば、此の蟹を集…
- p01…や十個にては其興薄かるべし。悉皆持ち行く可し、と殘れる蟹を皆新左衞門に與へけるとなん。其頓才實に驚くべく感ずべし。…
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