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最所元常
本文表記 元常・修理・最所治部元常・殿
備前國龍口落城の事附浮田直家の事竝岡剛助高名 卷之二 · 22
- p01…永祿年中備前上道郡龍口山の城に、最所治部元常といふ者あり。此時浮田直家旣に浦上を滅し、…
- p03…沼の城に居て元常と姻類なりしに、元常毛利家に談はれて直家に背く。直家討滅さん…
- p03…沼の城に居て元常と姻類なりしに、元常毛利家に談はれて直家に背く。直家討滅さんと思へども、龍の口は…
- p03…乞食の老女を己が母と名附けて人質に出しけり。須々木は故有つて元常と不和なり。或時須々木が東國より求め得たる黑の馬を盜み出して…
- p03…、追手の者共川向に充ちて候。城中に隱され候へ、と言ひければ、元常先づ山下に隱し置きけり。須々木が士共岡に誑れたるとは知らず、…
- p03…有り。如何にして此の恨を報ゆべきか、と齒を囓みて歎きければ、元常も心許してけり。岡飽く迄賢々しき者なれば、年月經ざる中に、元…
- p03…常も心許してけり。岡飽く迄賢々しき者なれば、年月經ざる中に、元常が密謀をも聞くばかりに愛せらる。岡今は時を得たりと直家に、日…
- p03…よ、と告げ遣りて相圖しけり。本丸の北の方に閑所の有りけるに、元常軍評定する所なり。其の夜も元常は此の所の欄干に倚り居たるを、…
- p03…丸の北の方に閑所の有りけるに、元常軍評定する所なり。其の夜も元常は此の所の欄干に倚り居たるを、岡つと寄りて引組て下に轉び落つ…
- p03…けたる事なれば、墜着く所にて一刀刺し、其の身も打損じければ、元常が首を取り、隱し置きたる小舟に乘り、遁れ得て直家の許に歸る。…
- p03…が首を取り、隱し置きたる小舟に乘り、遁れ得て直家の許に歸る。元常死して後龍の口の城落たいければ、直家軍兵を入れ換へて守らせけ…
- p04…又一說に、最所元常浮田家に從さりしかば、直家與太郞基家に長船紀伊守延原土佐守を…
- p04…、直家與太郞基家に長船紀伊守延原土佐守を添へて攻めさせらる。元常城を出で山の麓段の原に陣して、竹田河原にて軍せしに、勇氣當り…
- p04…に據たり。手易く攻め難し、と直家家臣共と相謀るに、長船紀伊守修理は武略餘りあれど色を好む病あり。天晴一手段して城に入り、謀り…
- p04…原に、緣の僧の草庵を結びて居たりしに賴みて隱し置きけり。或時修理城下の流に漁獵せしが、尺八の聲聞えたり。人に見せしむるに、淸…
- p04…て、少し習ひて候ふなり、と申す。其有樣只人ならず覺えければ、元常打具して龍の口に歸りけり。人々敵方の者なり。用心有るべし、と…
- p04…間者を遣りて、事のやうを聞くに、淸三郞が詞に違はざりければ、元常疑ふ心もなく淸三郞を寵愛し、軍場に怠り、城上の北の樓に醉臥す…
- p04…に謀り入るからは、時を得て私の情に換んも志に非ずと思ひ返し、元常の脇指を執りて引寄せ、首を打落し、袴を脫ぎて首を包み、九十九…
- p04…、九十九折なる道を北の麓に落行きしに、早川左門來りて見るに、元常の尸は朱に染まりたり、大に驚きて、淸三郞こそ殿を斬りたれ、と…
- p04…りて見るに、元常の尸は朱に染まりたり、大に驚きて、淸三郞こそ殿を斬りたれ、と呼りて追ひ駈けて麓に下りけるが、淸三郞は小舟の…
- p04…れ由なき謀をしつる物哉、と悔まれけるに、豐前淸三郞を打連れて元常が首を出す。直家大に驚き、且悅び且怪みて、其の功を賞せらるゝ…
- p04…を失ひたる者共心々になりて、防戰の術なく多くは落失せければ、元常が賴み切たる山口與市も詮方無く、士卒と共に落んも面目なし、と…
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