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赤堀源五右衛門
本文表記 赤堀・源五右衞門・赤堀源五右衞門・水之助
石井兄弟報讐の事 卷之二十五 · 42
- p01…坂御城代の時宇右衞門も從へり。赤堀遊閑といふ醫ありて、其從子源五右衞門を養子にしたるが、石井に緣有りて賴みたりしかば、心得たり、と…
- p01…寺に置きて、常に宇右衞門が許に來り、親しくしたりしに、年經て赤堀、鎗を弟子に敎へて彼方此方せしに、源五右衞門が鎗未だ精練なら…
- p01…しくしたりしに、年經て赤堀、鎗を弟子に敎へて彼方此方せしに、源五右衞門が鎗未だ精練ならず。人に敎へんこと覺束なし、と石井言ひけるを…
- p01…鎗未だ精練ならず。人に敎へんこと覺束なし、と石井言ひけるを、赤堀用ひざる止ならず、石井に立合はれよ、といふ。石井、汝が爲にこ…
- p01…、汝が爲にこそいへ。老いたる身の立合はんも無益よ、と言へ共、赤堀怒りて止らざれば、いざ、とて立合ひけるに、手もなく石井勝ちた…
- p01…ざれば、いざ、とて立合ひけるに、手もなく石井勝ちたりしかば、赤堀口惜き事に思ひ、延寶元年十一月十八日の夜宇右衞門が出でたる隙…
- p01…かゝり深手にて倒れ死す。從者、何者ぞ、といふを、一太刀斬つて源五右衞門は逃げ去りけり。石井が嫡子三之丞は番にて有合はず。次男彥七郞…
- p01…有合はず。次男彥七郞は臥居たるが、出でんとすれども部屋の戶を源五右衞門掛け置きたれば、踏破りて出でけれ共源五右衞門行方知らずなりぬ…
- p01…れども部屋の戶を源五右衞門掛け置きたれば、踏破りて出でけれ共源五右衞門行方知らずなりぬ。三之丞暇を申して彥七と共に靑山の家を出で、…
- p01…行方知らずなりぬ。三之丞暇を申して彥七と共に靑山の家を出で、源五右衞門が行方を尋ぬれども、更に何方に有りとも聞えざりしかば、源五右…
- p01…右衞門が行方を尋ぬれども、更に何方に有りとも聞えざりしかば、源五右衞門が父遊閑も同意にてやあらん。此者を討たば源五右衞門隱れ居らじ…
- p01…りしかば、源五右衞門が父遊閑も同意にてやあらん。此者を討たば源五右衞門隱れ居らじ、とて同年の冬江州大津にて遊閑を切殺し、夫より京五…
- p01…を殺せり。汝が爲にも仇なれば逃廻らん事を止よ、首を刎ぬべし。赤堀源五右衞門へ、とて石井兄弟が姓名を記しけり。されども源五右衞門出會はね…
- p01…し。赤堀源五右衞門へ、とて石井兄弟が姓名を記しけり。されども源五右衞門出會はねば、所々を尋ね廻れども見出さず。美濃室原村の犬飼瀨兵…
- p01…助を安藝へ使に遣りて、唯一人犬飼が家に有りて湯浴しける處に、源五右衞門忍び來り、其戶の側に隱れ居て一刀に三之丞に深手を負せけり。頃…
- p01…たる右の腕を打落す。三之丞伏しながら脇差を拔いて、左の手にて赤堀が股を突き其處にて死しけり。座敷に犬飼が甥の茂七といふ者來り…
- p01…其處にて死しけり。座敷に犬飼が甥の茂七といふ者來り居たるに、赤堀飛懸りて一太刀斬つたり。犬飼聞附けて十文字の鎗を取り赤堀に突…
- p01…に、赤堀飛懸りて一太刀斬つたり。犬飼聞附けて十文字の鎗を取り赤堀に突いて懸る。赤堀側なる塀に寄添ひて刀を提げ、後の塀を破らん…
- p01…太刀斬つたり。犬飼聞附けて十文字の鎗を取り赤堀に突いて懸る。赤堀側なる塀に寄添ひて刀を提げ、後の塀を破らんとするを、犬飼見て…
- p01…出でて犬飼が眉間を切る。犬飼年老いたれば重手にて倒れしかば、赤堀を討漏せり。一族相集り松明を燈し、追駈くれども行方を知らず。…
- p01…り。一族相集り松明を燈し、追駈くれども行方を知らず。犬飼は、赤堀が大坂にて宇右衞門を闇打にしける時、十文字の鎗にて突殺せしか…
- p01…しが、伊豫の親類の方に行くとて、海上にて風に遭ひ溺死しけり。赤堀は夫より尾張に行き、伊勢の龜山、板倉隱岐守の士靑木安右衞門は…
- p01…れば、忍びて行きたりしに、頓て板倉に告げて祿百五十石與へて、赤堀を狙ふ者有るべしと其川心甚だ嚴なり。他國より來る者は一夜の宿…
- p01…る者は一夜の宿をも禁制し、見知らざる者をば城門の內に入れず。赤堀名を改めて水之助と稱す。宇右衞門が三男源藏、友時四男半藏吉政…
- p01…をも禁制し、見知らざる者をば城門の內に入れず。赤堀名を改めて水之助と稱す。宇右衞門が三男源藏、友時四男半藏吉政とて、兩人皆幼少…
- p01…て養育す。三大夫が妻は石井家より嫁せし故なり。我男の身ならば赤堀を搜し出し首を刎ね、此欝胸を晴すべきに、女の身年老て志を遂げ…
- p01…を討つべき志一筋なり。從者孫助は石井家の恩を請けし身なれば、赤堀龜山に在りと聞きて、樣々に身を寠し魚を賣り、或は鏡磨となりて…
- p01…べきやう無く城內に入り難ければ、時々隍際に佇みけるを人怪み、赤堀が用心彌嚴なり。天和二年源藏龜山の有樣を傳へ聞き、我旣に十五…
- p01…島を出づる時思ふやう、龜山の士如何ばかりか有らん。殿の仰にて赤堀に心を合すべし。天運强く父の仇は討ちたりとも、爭でか遁れ得ん…
- p03…忍び半藏に逢ひて、仇の有樣を傳へ聞く。平井病みて死す。平井と赤堀と親み有れば、其弔に來る道にて討たんと計りしに、如何にか有り…
- p03…有れば、其弔に來る道にて討たんと計りしに、如何にか有りけん、赤堀來らで其手段も空しく成りぬ。其明の春半藏に暇を遣りしかば、又…
- p03…刀に衣服を添へて與へたり。兄弟今は龜山に在りて時を待つ處に、赤堀が當番の歸路を討つべしと定めて、元祿十四年五月にも成りぬ。八…
- p03…番の歸路を討つべしと定めて、元祿十四年五月にも成りぬ。八日は赤堀が番なれば、午の刻に代りて歸る處を討たんとせしに、疾く歸りて…
- p03…兄は半藏を遲しと待居たるに、來りければ心の內に勇みけり。斯て赤堀其日は唯一人廣間より出でて歸りしかば、兄弟打連れて二の丸の外…
- p03…歸りしかば、兄弟打連れて二の丸の外なる石坂門を打過ぎける時、赤堀が後より駈拔けて前に立塞り、石井宇右衞門が子源藏、半藏なり、…
- p03…塞り、石井宇右衞門が子源藏、半藏なり、と詞をかけ、源藏拔討に赤堀が眉間を切る。赤堀我刀の柄にて受止めたれ共、二の太刀透さず切…
- p03…が子源藏、半藏なり、と詞をかけ、源藏拔討に赤堀が眉間を切る。赤堀我刀の柄にて受止めたれ共、二の太刀透さず切附けたる處に、半藏…
- p03…柄にて受止めたれ共、二の太刀透さず切附けたる處に、半藏駈來り赤堀が頭に深々と切附け、倒るゝ處を疊みかけて切りたりしかば、立も…
- p03…り。源藏乘懸り刺貫きて止を刺し、從者をば追拂ひつ。兄弟は、初赤堀が父を打ちたりしより仇を報ゆる次第記置きたるを、常に各一通帶…
- p03…ゆる次第記置きたるを、常に各一通帶の中へ入れたりしを取出し、赤堀が袴に挾みけり。所は長臣板倉杢右衞門が宅の邊なり。我も我もと…
- p03…右衞門が宅の邊なり。我も我もと馳集るべし。年頃日頃思ひ暮せし赤堀をば討止めたり、今は世に心に懸る事なし。刀の目釘の續かん程切…
- p03…懸る事なし。刀の目釘の續かん程切合ひて屍の山をなし、年久しく赤堀を警固せられし恨を晴さん、と兄弟言交し、追ひくる人を待てども…
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