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馬場職家
本文表記 重介・二郞四郞・馬場・岩法師・馬場重介職家・馬場重介
馬場重介武功の事 卷之十 · 42
- p01…馬場重介職家は陸奧栗尾川貞任が裔孫にて、備前邑久郡北地村に來り居しが、其…
- p01…りし馬場氏の人豐原に居て、其の女を妻として遂に馬場と稱しぬ。重介稚名を岩法師と言ひて、十三歲にて邑久郡戶石の城主浮田大和守に…
- p01…の人豐原に居て、其の女を妻として遂に馬場と稱しぬ。重介稚名を岩法師と言ひて、十三歲にて邑久郡戶石の城主浮田大和守に奉公し、天文…
- p01…田直家は乙子の城に在りて大和と軍あり。直家の士池田太郞三郞と岩法師東北地村荷蓋の畠にて鎗を合せ、疵を蒙りて、戶石の城に歸る。今…
- p01…き上げて、疵の口を自ら吸はれけり。無雙の剛の者なりとて、名を二郞四郞と改めさせられぬ。程なく直家、花房又七、近藤五郞左衞門、一…
- p01…衞門、一說に六郞左衞門星野十郞を大將にして戶石を攻む。二郞四郞白團の腰差指いて一の城戶口に出る。近藤見て、如何に引くか進む…
- p01…城戶口に出る。近藤見て、如何に引くか進むか、と詞を掛くるに、二郞四郞軍場に臨んで引くと云ふ事やある、と言ひも終らぬに、花房、星野…
- p01…手にて、弓取り直し是を射る。花房が矢は中指に中り、星野が矢は二郞四郞が持ちたる楯を本はぎまで射貫く。二郞四郞物とも爲ず、敵を追ひ…
- p01…指に中り、星野が矢は二郞四郞が持ちたる楯を本はぎまで射貫く。二郞四郞物とも爲ず、敵を追ひ拂ひて歸れり。天文十七年赤坂郡鳥取の砦を…
- p01…ひて歸れり。天文十七年赤坂郡鳥取の砦を、大和守攻めて軍あり。二郞四郞膝の口を箆深に射させ、二町許引き退きたる所に、味方に泉養坊と…
- p01…れり。首を取つて見とられて見るといふ諺有るは此時なる可し、と二郞四郞常に言ひけるとなり。是十七歲の事なり。後二郞四郞直家に奉公し…
- p01…なる可し、と二郞四郞常に言ひけるとなり。是十七歲の事なり。後二郞四郞直家に奉公し與力六十人附けられたり。美作三星の城は、浦上宗景…
- p01…利家より附城を構へ、三村家親大將として度々合戰あり。直家より馬場を加勢として三星に籠めたり。馬場愛宕精進するとて、五月二十四…
- p01…として度々合戰あり。直家より馬場を加勢として三星に籠めたり。馬場愛宕精進するとて、五月二十四日細き流に行きて身を淸むる處に、…
- p01…でたりと聞き、直に行き向へば、三星よりも鎗提げたる士一人來て馬場に並び進む。敵を追詰めたれば附城より出て是を助けて城に入る。…
- p01…ちかけたれば、靜々と引き返す。宗景感狀を與へられ、直家夫より重介と名を改めさせ、家の字をやられけり。備前上道郡妙禪寺の砦の合…
- p01…改めさせ、家の字をやられけり。備前上道郡妙禪寺の砦の合戰に、重介は刀、敵は鎗にて相戰ひ、溝を飛び越えて敵の手の下に潛り入らん…
- p01…たる兵の有樣昔の辨慶などや斯くもあらん、と驚きたりと言ふ。則重介なり。永祿十年五月十日土田の上蟹目の軍に、敵五人鎗を橫たへ山…
- p01…月十日土田の上蟹目の軍に、敵五人鎗を橫たへ山の上より來るを、重介坂の下に有りて一人射倒したれども、味方は續かず。引き返す時、…
- p01…れば、戶川平右衞門を城番とするに、與力六十人皆行き兼ねたり。重介、我代らん、といふに、何の子細か有べき、といふを、直家に告げ…
- p01…いふに、何の子細か有べき、といふを、直家に告げて許しければ、重介が與力六十人一人も辭退する者無きに、戶川が與力も勵まされて、…
- p01…が與力六十人一人も辭退する者無きに、戶川が與力も勵まされて、重介、加勢ならば行かん、と言ふより、戶川馬場三年岡山に在り。美作…
- p01…が與力も勵まされて、重介、加勢ならば行かん、と言ふより、戶川馬場三年岡山に在り。美作三の宮の城を直家一時に攻めらるゝ時、城主…
- p01…時に攻めらるゝ時、城主村上勘兵衞士卒六十人許にて突いて出る。重介眞先に進み、鎗武者四人薙刀武者四人と戰ひて城門の際まで追討す…
- p01…す。敵鎗を投突にしたるを奪ひ取つて歸る。高城にての軍に、直家重介を谷の受手とす。敵來らざれば谷より上る處に、山の半に鐵炮を五…
- p01…つたる鐵炮に、右の膝より臀にかけて打通され、敵聲をかくれば、重介、中らず、というて四段をも追立てる。崩れたる土手あるに、冑の…
- p01…打貫かれ目暗みたり。氣を靜めて見れば、田中藤介間近く來れり。重介田中を呼びかけ、大事の手負ひぬ。此處を退かんとせば追討に遭は…
- p01…はん。爰を死所とせん、といふ。藤介、我一支も爲べし、といふ。重介五間ばかり步みて、郞等の肩に手をかけ靜に退くを、敵慕ひ來れば…
- p01…むる處に、鐵炮內冑に中りて馬より落つ。中村宗介同じく討死す。重介馬を射られ、乘り放し步立になりぬ。月毛馬、葦毛馬、黑馬に乘り…
- p01…乘り放し步立になりぬ。月毛馬、葦毛馬、黑馬に乘りたる敵三騎、重介を目にかけて馬を乘り寄する。重介敵に馬を乘りかけられじと、鎗…
- p01…毛馬、黑馬に乘りたる敵三騎、重介を目にかけて馬を乘り寄する。重介敵に馬を乘りかけられじと、鎗の鋩を後になして脇に挾み、靜々と…
- p01…敵引きて助かりぬ。戶川見て、今日の働ゆゑ我一命を繼ぎたり、と重介を譽めたる處に、寺尾孫四郞、今日は重介を見ず、といふ。重介先…
- p01…ゑ我一命を繼ぎたり、と重介を譽めたる處に、寺尾孫四郞、今日は重介を見ず、といふ。重介先にて見ざるか、後にて見ざるか。一番に進…
- p01…と重介を譽めたる處に、寺尾孫四郞、今日は重介を見ず、といふ。重介先にて見ざるか、後にて見ざるか。一番に進みたる敵の馬の毛色、…
- p01…敵の馬の毛色、物具は如何に、と問ふに、孫四郞赤面して詞なし。重介、吾鎗脇に弓をもて、後の證に立たれよと云ひて敵一人射倒したる…
- p01…で、軍物語の時、前代の鎗柱功の勝れたるは誰ぞ、と問はるゝに、馬場重介、幸和織部、寺尾孫四郞三人、と答ふ。秀家聞きて、幸和寺尾は武…
- p01…聞きて、幸和寺尾は武功ありつれど輕薄なりと聞けり。何時とても重介が人に越されたる事なしと聞きつれば、重介こそ勝れ候はんなれ、…
- p01…と聞けり。何時とても重介が人に越されたる事なしと聞きつれば、重介こそ勝れ候はんなれ、といはれしかば、三人、重介が武功は申すに…
- p01…と聞きつれば、重介こそ勝れ候はんなれ、といはれしかば、三人、重介が武功は申すに言葉も候はず、と云ふ。重介貞實にて諂はず。城下…
- p01…いはれしかば、三人、重介が武功は申すに言葉も候はず、と云ふ。重介貞實にて諂はず。城下の近き邊に引き込みて、此頃は耕作して有り…
- p01…て有りける由を秀家聞きて、三百石加祿の折紙を、戶川肥後をもて重介に與へらる。如何にしたりけん事達せず。重介是を聞き愈出る心な…
- p01…を、戶川肥後をもて重介に與へらる。如何にしたりけん事達せず。重介是を聞き愈出る心なく、遂に秀家にも仕へず、七十七にて病死す。…
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