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목차 › 제1 상(第一上) › m1.030

히로타다, 모내기하던 곤도를 용서하다편집 표제

30 · 1,452자 ·편집 단락

又或時玆に御鷹野得出させ給得ば、折節五月之事成に御前成、ずいぶんの人田を植ゑ申とて、我も自身破れ帷子を着たかはしをりにはしをりて、玉襷をあげて、我も早苗を背負ひて目脥迄土にして行處得、折節廣忠行合させ給ひ而、あれは今藤に而は無かとて、御馬をひかへさせ給ふ。紛去事なれば各々傍輩衆も赤面して有處に、見而參と仰ければ、畏而參而申樣、扨貴方之儀者何としたる事ぞ。上に御覽じ付而、今藤か見而參との御使成。扨何と可㆓申上㆒哉と云。何と御返事を可㆓申上㆒、今藤に而御座候と申上給得と云。されば左樣にも申被㆑上間敷と申せば、扨貴方いはれ去事を仰候かな。上樣の御直に御覽じて、御馬をひかへさせ給ひ而、御意之處を何とまげられ申さん哉。御身のまげ給はゞ、又別之人參而、見而有樣に申上ば、其時は御身も我等故に御迷惑可㆑有。然時んば我等故に人を損なひ申事も迷惑如何斗可㆑有。其故我等とゞか去故をもつて、人迄そこなふといはれん事も迷惑、然者浮世得此沙汰廣まるべし。殊に御身之一類に惡いはれ憎申事も、骸之上迄も骸之上の恥の恥成。其故上の御直に御覽ぜられて、御馬をひかへさせられての御意なれば、御身の撑へにあらば社、御身に恨も有べけれ。玆に而曲る事成間敷に、今藤に而御座候と申上給得と申せば、何供迷惑之御使とて赤面して歸けり。御前得參ければ、今藤かと御意之有ば、謹んで有けり。重而御尋有ければ畏候と申上げる時、急つれて參れとの御意なれば、立歸而參れと御意成と申せば、畏と申而御前得參、早苗をせおひて、いとゞ泥に成者が、上樣を見付申而知れ申間敷と思ひ而、早苗をせおひて畔に躓きたる風情にして、田之中得うつぶしにふしたれば、目も脥もまつ墨に泥に成而御前に畏ば、誠に〱怪有がる生者に而候。上樣は是を御覽じて、御目に御淚を持せられけり。各々も我人あれ躰の事をばせぬ人一人もなけれども、各々は、ふも能か終に御目にあたらず、今日今藤は見被㆑出申事社不運なれ。只今是に而御成敗あらん事之不憫さよ。今日者今藤が身の上明日は如何にとしても、か樣之事をして妻子を孚までかなはざる事なれば、明日者我々の身之上とて泚をにぎる處に、つく〲と御覽じて、良有而今藤か見違へたり。扨も〱汝供左樣に荒れぬ事をして、妻子けんぞくを孚み、事の有時は一疋に乘而懸出先懸をして一命を捨而、度々の高名莫大成。然ども少身なれば身を輙過あてがひもせずして、左樣の事をさせ申、定而汝一人にも限間敷、面々も嘸有るらん。ふびん成ば我も何たるあてがひもしたくは思得ども、汝供如㆓存知㆒出し可㆑申地行之なければ、可㆑取とも思はであられぬ成をして、奉公をしてくるゝ事返々も喜けれ。是と云も普代久敷者なれば、主を悲未而左樣にはすれ。新參犇付之者ならば思ひも不㆑寄、只人間之寶者普代之者成。かまへて〱汝が恥には非我等が恥成に、恥と思はで汝も面々も左樣にして妻子をはごくみ、我に能一命を捨而奉公をしてくれよ。我汝供が摝をもつて戮ひらく者ならば、過分のあてがひをもすべし。只今者我も成去間荒去事をもなして、妻子をはごくみて、其故一命を捨而摝てくれよ。早々歸而田をうゑよと仰ければ、御前成人々又聞懸に淚を滂。其身者元寄妻子を歸見ず、一命を奉らんと思ひけるも、御慈悲御情之御詞一つをもつて、諸人淚を滂て一入君に思ひ付申成。彼者を是に而御成敗も有ならば、諸人恨をなして君に思ひ付一命を捨んと思ふ者は一人も有間敷に、廣忠之御慈悲御情之御詞一つに而是を聞及に、廣忠には妻子を歸見ず、一命を奉らんと申者斗成。只人は慈悲と情と哀見にこす事無。