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목차 › 제3 하(第三下) › m3.006

오쿠보 지에몬, 빼앗긴 수급을 호소하다편집 표제

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然ける處に、是も後づめとして、武田之梅雪を遠江之國へ出し森に陣之取、こゝかしこをほう火して、苅田をして打ちりて、らん取をする處に、長しのゝ城をせめおとし給ひ而、引いらせ給ふ所に、敵出而、此方彼方うちちりて放火をし、らんぼうらうぜき、かり田をしるときくよりも、我さきにとかけ付而、おひくづしておひ打に打取。然處に榊原小平太同心に、上方らう人有けるが、大久保次右衞門が高名をして、首をひつさげてのく處へ、彼らう人來りて、七八人してうしろよりいだきて、次右衞門が取頭を、ばいてゆく。次右衞門は、汗をにぎつて、腹を立けれ共、かなわずして歸る。其時榊原小平太彼らう人を召つれて、御前へ出けるを、戶田之三郞右衞門是を見て、急次右衞門に吿げられけるは、次右衞門はしらざるか、彼者をこそ只今榊原小平太が、召つれて御前へ出けると被申ければ、次右衞門は、忝よくぞ御きかせ候とゆひすて、彼者之歸らぬさきにと、御前へいそぎける。三郞右も、我も同心してゆくべきとて、二人つれて御前に參、あの人之指上申すしるしは、各々見被申候。我等が打申候へて、ひつさげてのき申處を、七八人參て、ひきかなぐりて參たり。我等にかぎらず、各々御普代久敷衆には、御あてがひも不被成と申共、御普代御主なれば、我人女子を歸見ず、一命をすてゝかせぎ申とは申せ共、あれてい之者にはくわ分之御知行を被下、人をおゝくもち申候へば、何時もあのごとくに御座候へば、少身成、我等通り成者は、何とかせぎ申ても御ほうかうに罷成がたく奉存知候。其うへ彼等はよければ罷有、あしければ罷あらず、御普代之衆はよくてもあしくても、御家之犬にて罷出ざるに、せざる高名を立させられ候御ことは、一段とめいわく仕候と申上ける處に、榊原小平太申けるは、次右いはれざる儀を仰被上候。我等同心の高名には歷然したるに、きこゑざると被申ければ、次右衞門申は、たれ人のよきあしきも、貴所之何とてしらせ給はん。其あたりへも來ずして、いらざる事を仰候。見ぬ京物語は、せざるものに候間、いかに同心之腰を引度共、なき事は成間敷と申ければ、其時御諚には、次右衞門いらざる事な申そ、我家にて汝に武邊に點うつ者は有間敷に、我次第にしておけと、御意のうへ畏つて御前を罷立ければ、くだんの浪人は、有事ならずして虛空にうせぬ。