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阿部重次
本文表記 重次・對馬守重次・對州・阿部對馬守重次・對馬守定次・定次
阿部 第五 · 31
- p001…の事也と不審、正保四年十一月二日正次病急なりと聞召し、驚かせ給ひ、子息對馬守重次、御暇を給て、大坂に趣く、正次年七十九歲にて、同き月十四日にぞ卒しける、…
- p002…對馬守重次、十一月二日御暇賜て、夜を日につぎて馳のぼる程に、同八日、大坂に着て、父…
- p002…ぼる程に、同八日、大坂に着て、父の病を見るに既にかうよと見えしかば、今夜重次、此所の奉行城番の人々に向ひ、父のいたはり晨夕を待つ可らず、こゝに身まか…
- p002…ば、かねてより面々も、此事を存候ひき、御計ひ尤然るべしと、皆一同に答ふ、重次父が枕に寄添て、泣く〱此由を申ければ、正次全く汝が諫むる所を禦くにあらず…
- p002…所を注進し、はや馬を以て申參らせ、御裁斷を仰かるべうもや候といひしかば、重次も人々も、宣ふ所ことわり至極せり、さらば飛脚を以て、此由を申さるべしと議…
- p003…嫡男修理亮正澄は早世し、傳は下に見えたり、二男對馬守重次、家を繼く、重次初め三浦監物藤原の重正が爲に養れ、兄正澄が卒せしより、實…
- p003…男修理亮正澄は早世し、傳は下に見えたり、二男對馬守重次、家を繼く、重次初め三浦監物藤原の重正が爲に養れ、兄正澄が卒せしより、實父正次が世嗣とな…
- p004…第に身を起して、上總大瀧三万八千石を領したり、子なかりしかば、備中守の子重次を聟養子とす、其後備中守嫡男死して、重次世嗣になされし時に、監物が所領の…
- p004…たり、子なかりしかば、備中守の子重次を聟養子とす、其後備中守嫡男死して、重次世嗣になされし時に、監物が所領の内六千石を分ち、娘に讓りたり、重次は自ら…
- p004…して、重次世嗣になされし時に、監物が所領の内六千石を分ち、娘に讓りたり、重次は自らの所領に、妻の父より讓られし六千石を合せ領して、實父の遺領をも合た…
- p004…られし六千石を合せ領して、實父の遺領をも合たれは、九万八千石には成たり、重次二男初は三浦を名乘たるなり、…
- p006…重次殉死の事、皆人不審しあへり、此事のよし、後にぞ世にも漏れけるなる、將軍家…
- p006…へり、此事のよし、後にぞ世にも漏れけるなる、將軍家のかくれさせ玉ひし時、對馬守重次、堀田加賀守正盛に向ひ、いざさらば同く冥途の御供に候べしと云ひければ、正…
- p006…盛に向ひ、いざさらば同く冥途の御供に候べしと云ひければ、正盛大に驚きて、對州何事にか御供し玉ふべき、若君いまだ御幼稚なり、人々は一人も多く世にありて…
- p006…奉るには、大にまさるべけれと制す、諸老また制して、加州の宣ふやうに存ず、重次ひとり君の御恩を受け給ひしのみにあらず、これに侍ふ人々、誰かは御恩の者な…
- p006…の御恩を受け給ひしのみにあらず、これに侍ふ人々、誰かは御恩の者ならざる、對州も加州も一所に候はんには皆々同し道にこそ向ふべけれ、さらば誰あつてか、一…
- p006…人生殘て、若君の御行方をば見奉るべき、此事ゆめ〱然るべからずといふ、此時重次申けるは、重次が御供仕るべき事のよし、誰かは知召るべき、止め玉ふもことわ…
- p006…の御行方をば見奉るべき、此事ゆめ〱然るべからずといふ、此時重次申けるは、重次が御供仕るべき事のよし、誰かは知召るべき、止め玉ふもことわりなり、去なが…
- p006…供仕るべき事のよし、誰かは知召るべき、止め玉ふもことわりなり、去ながら、重次が今迄かく世に永らへ候はんとは、昔は思ひもよらざりき、一とせ駿河大納言殿…
- p006…らへ候はんとは、昔は思ひもよらざりき、一とせ駿河大納言殿の御事候ひしに、重次御使を承り、仰下さるゝ旨ありし時、重次畏て、珍しからぬ申事にて候へども、…
- p006…一とせ駿河大納言殿の御事候ひしに、重次御使を承り、仰下さるゝ旨ありし時、重次畏て、珍しからぬ申事にて候へども、年ころ命をば君に奉り置きし上は、御心易…
- p006…家に參らせて候命を、此後誰が爲に惜み候べき、如何に人々こそ知召されずとも重次が心の思はん所も恥しう候、ましてや若君の御事は、人々かくてましませば、重…
- p006…次が心の思はん所も恥しう候、ましてや若君の御事は、人々かくてましませば、重次が思ひ置事も候はずと、人々に暇乞し、正盛と手に手を取り昔今の物語しつゝ、…
- p006…を分ち賜ふ、兄に本領のまゝ、九万八千石、弟に新田の地一万六千石、又重次が遺言に依て、その甥市正正能にも、重次が遺領を分賜へり、新墾田六千石…
- p006…石、弟に新田の地一万六千石、又重次が遺言に依て、その甥市正正能にも、重次が遺領を分賜へり、新墾田六千石、千勝成人の後、備中守定高と申なり、…
- p006…息男佐十郞幼けなかりしかば、成人の程、伊豫守重長、家の事を知行す、則ち重次が二男吉兵衞が事なり、伊豫守我所領を合せて、十一万四千石を領す…
- p007…伊豫守重長、後に正春對馬守重次が二男、初め父重次、三浦監物重政に養はる、舍兄修理亮正澄卒して後、實父正…
- p007…伊豫守重長、後に正春對馬守重次が二男、初め父重次、三浦監物重政に養はる、舍兄修理亮正澄卒して後、實父正次が世嗣となつて、…
- p008…の地を賜ふ、一万石程なく卒して、その子市正正能幼なかりしかば、叔父對馬守重次が許に、ひとゝなり、重次卒しける時、我が所領の地をも分ちあたへし程に、…
- p008…卒して、その子市正正能幼なかりしかば、叔父對馬守重次が許に、ひとゝなり、重次卒しける時、我が所領の地をも分ちあたへし程に、新墾田六千石といふ正…
- p012…修理亮が遺領上總國大瀧の地一万石、もとの如く市正領すべし、但し市正が叔父對馬守重次が讓り與へし所、六千石の地は、備中守定高が父の領なれば、定高に返し附くへ…
安藤 第五 · 6
- p004…を合せ見るに、寬永九年十二月駿河殿、高崎の城に渡らせ玉ふ、明る十年九月、阿部對馬守重次、將軍家の御使として、行向ひ右京進重長に逢て、御使の旨を傳ふ、駿河殿、初…
- p004…べき者なりとのべたり、重長畏り承り、暫しは、ものをも云はず、やゝありて後重次に向ひ、重長かゝる仰を蒙る事、尤も不幸の至なり、さりながら、などか仰をば…
- p004…どか仰をば背き候べき、御敎書をや帶し玉ふらん、さらば拜し奉るべしと望む、重次聞て此事、君の御心より出て、重次が口に傳へ、御身が耳に入るべき事なれば、…
- p004…帶し玉ふらん、さらば拜し奉るべしと望む、重次聞て此事、君の御心より出て、重次が口に傳へ、御身が耳に入るべき事なれば、御敎書を下し給はるべき事にあらず…
- p004…傳へ、御身が耳に入るべき事なれば、御敎書を下し給はるべき事にあらず、また重次苟も執政の事に加る身として、此御使を承る、何をか疑ひ玉ふべきといふ、重長…
- p004…は、御筆を染られて下し給るべきよしを、よきに執し給るべしと云切てければ、重次力なく引かへして、此由を申す、やがて自から御筆を染められし御敎書を帶して…
稻葉 第十二下 · 2
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