e078.p01校訂済79R:3–6別天正元年江北の軍に朝倉敗れしかば、信長の兵追ふ事急なり。朝倉が士大將山崎長門守、詫美越前守柳瀨にて踏み止り支へけるに、勵まされて返し合せて討死する者多し。山崎も大軍の中に駈入りて討たれけり。詫美矢立の硯取り出し、詩一首書きて、落ち行く者に賴みて故鄕に返しけり。