e381.p01校訂済288R:5–8別矢矧の橋水に壞れしを、造れと仰せられしに、兼ねてより船渡にすべしと言ふ人の有りけるが、幸にて候。船渡よかりなん、と申すを、東照宮、汝等末を知りて本に暗し。費を厭ふは民の爲なり。徃來の旅人を苦めんは吾志に非ず。又要害も其本を論ずれば、唯國民の和と不和とに有り。險を賴みて敵を防ぐは、道を知らざるなり、とて橋をまた架けさせ給ひけり。