e448.p01校訂済330L:9–12別東照宮後稻田に御感狀を賜ふ。太平の後御旗本の人々稻田に逢ひて、大坂夜討の時の事語られよ、と言ひしに、九郞兵衞聞きて、十五の年の事隔りて皆忘れたり、とて强ひて問へども一言も言はず。公方より賜りたる感狀の詞を問へども、存寄らざる賞を得て深く藏め置き、再び見たる事無ければ、これも忘れたり、とて語らざりしとなり。