e535.p01校訂済398R:1–4讚州源英公の家士西尾右兵衞浪人の時、有馬の役に寺澤家の備をかる。猩々緋の羽織に朱熊の頭刺物をさす。此士の喉に鉛子中りたるに、頰當を掛けざる故柔にして弱く中りたる故か、喉の皮に玉留り死脫る。其鉛子後まで留りたる儘にして有りしとなり。其鉛子年々に下へ下りたるとなり。右の故に一生頰當を用ひずとなり。