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○島原一揆の時寺澤兵庫頭知計の事

拾遺 卷之四 第18話 · 段落 1 · NDL 1078984 431コマ R

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肥前島原の役に、賊は有馬の古城に據りて守城す。寄手の諸將大手の門に附きて責る時、賊門を開き突出でたり。敵は高陽の地利に依りて、寄手を少し押立てたり。此時寺澤兵庫頭の旗奉行山路將監祿八百石兼てより旗差に令し、道端に生立たる木に令㆓取附㆒て、如何なる事ありとも此木を放すべからず、堅く捉へて居よ、と含置きけるゆゑ、崩かゝる勢に押立てられず。他の備は敗軍に押立てられて、旗色靡亂れたれども、寺澤の手のみ全き事を得たり。