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○信玄の士小幡豐後物見の事

拾遺 卷之四 第17話 · 段落 1 · NDL 1078984 431コマ R

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信玄の士小幡豐後、何の戰にか敵地にて物見に出でたりしが、歸路を敵に取切られたり。豐後猶靜に敵合の樣子を見終り歸らんとする時、敵兵追㆑之。豐後初通りたる道より遙に脇に在りし池へのり込み、馳歸りて、敵の虛在り、と申せば、信玄則ち兵を前めて利を得られたり。伊達政宗の士茂庭周防或時物見に出でて、伏兵に圍まれて討死す。不㆓逃走㆒は茂庭が勇なり、と譽る者あり。或人聞きて、物見は敵を見て引取る事恐るゝにあらず、斥候は軍の勝敗の掛る重任なり。之を譽むるは其道を不㆑解が故なり、と云々。