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初鹿野昌久
本文表記 初鹿野・傳右衞門・初鹿野傳右衞門・初鹿傳右衞門
眞田昌幸卽謀の事 卷之四 · 11
- p01…大將として、三萬餘騎を引具したりける。武田方の先鋒土屋惣藏、初鹿野傳右衞門急ぎ勝賴の御前に出で申しけるは、上杉勢直江山城守三萬餘騎、飯…
- p01…は軍法の奧義なり。早く其用意を致すべし、と命じければ、土屋、初鹿野の兩人大に喜悅びて退出せし後へ、眞田昌幸來りて謁しければ、勝…
- p01…云ひしに、眞田は答へもあらず、冷笑うて出でにけり。去程に土屋初鹿野の兩人は、手勢三千五百餘人を以て、其夜初更の頃及より用意をな…
- p01…、篝火少々燒き捨てたるばかりにて川意の體も見えざれば、土屋、初鹿野大に悅び、偖ては敵合戰は明朝と油斷せしものならん。いざ打掛ら…
- p01…を作り攻懸りしに、陣中には人影だに無く眞闇なりければ、土屋、初鹿野不審し居たる所、一聲の鐵炮耳根に響くと齊しく、此方よりは柿崎…
- p01…各潮の涌くが如く擊つて出でければ、何かは以て堪るべき、土屋、初鹿野が勢大に討れ、辛うじて飯山の陣に迯げ歸りける。直江が勢は之を…
- p01…らん事を氣づかひ、長追もせず元の陣に引返しける。偖ても土屋、初鹿野は敗軍の士卒を引き、面色土の如く恥かきの體にて本陣に歸りけれ…
- p01…眞田が申せし事を感じける。斯くて又昌幸申しけるは、奈何に土屋初鹿野殿、今一度直江が陣に夜擊を蒐けられよ。初鹿野申けるは、我々初…
- p01…るは、奈何に土屋初鹿野殿、今一度直江が陣に夜擊を蒐けられよ。初鹿野申けるは、我々初め大に破れたれば、今一度參らば今度は生きて歸…
- p01…に非ず、何はともあれ今一度夜擊を蒐けて見申さん、と勸められ、初鹿野心ならずも又三千五百人の新手を率ゐて押寄せける。此方は直江が…
- p01…來りしぞ、と上を下へと騷動し、太刀よ鎗よと犇めく所に、土屋、初鹿野勇を奮うて攻掛れば、上杉勢瞬間に大敗し、春日山を指して引退き…
初鹿傳右衞門の事 卷之六 · 9
- p01…に仕へ奉る。前に領したる祿知を書きて奉れと仰せ出されけるに、初鹿傳右衞門は加藤駿河守が二男にて、兄の源五郞は川中島にて討死しけり。傳…
- p01…門は加藤駿河守が二男にて、兄の源五郞は川中島にて討死しけり。傳右衞門其祿を受繼ぎたりし故、祿地を書きて出しけるが、駿河守が二百五…
- p01…て書記せり。駿河守が嫡子丹波、三男を彌平次と云ふ。兄弟共に、傳右衞門は源五郞が祿をこそ申すべけれ。駿河守が祿を合する事の有るべき…
- p01…する事の有るべきや、と言ふ事聞えて本領四百貫のみ下し賜りぬ。傳右衞門、人は皆親兄弟の祿地を記し出して其儘賜りたるに、吾獨不然、…
- p01…申して、無禮なり、と仰せ有りて祿を召し放さる。翌年長久手にて傳右衞門密に御旗本に來り、眞先駈け三宅彌次兵衞と爭ひて首を取る。傳右…
- p01…衞門密に御旗本に來り、眞先駈け三宅彌次兵衞と爭ひて首を取る。傳右衞門は內藤四郞左衞門が傍に參て、申し給はらんや、と云ふを、其間十…
- p01…に參て、申し給はらんや、と云ふを、其間十間許にて御覽ぜられ、傳右衞門連來れ、と仰せられしかば、御前に跪く。如何に汝が無禮なれども…
- p01…。如何に汝が無禮なれども今日軍の先駈したれば許すぞ、と御詞に傳右衞門淚を流しける時、三宅、先に臣を一番高名と御詞をかけさせ給へど…
- p01…を流しける時、三宅、先に臣を一番高名と御詞をかけさせ給へど、傳右衞門は猶進みて首を取り候、と申しければ、三宅が實なる志を感じさせ…
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