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真田信之
本文表記 信之・伊豆守・眞田信之・眞田父子・眞田兄弟・豆州
眞田昌幸父子三人始末の事 卷之十七 · 32
- p01…らん、と云ひければ、昌幸、尤なり、とて城に近き砥石の城に嫡子信之、矢津の砦に矢津但馬を籠め置き、寄手必ず染屋平より寄るべし。…
- p02…東照宮も昌幸が武勇侮り難しと思召して、嫡子信之を本多忠勝が婚にせん、と仰せられしに、昌幸、夫は聞き謬ならん…
- p02…婚にせん、と仰せられしに、昌幸、夫は聞き謬ならん。本多が女を信之が妻にせん事更に望みに候はず、と申す。東照宮此事を太閤に御物…
- p03…ば、名胡桃を奪ひ取りし猪俣は戰はずして城を捨て逃落ちければ、眞田信之後伊豆守城に入る事を得たり。昌幸は去る天正十三年以來秀…
- p03…奪ひ取りし猪俣は戰はずして城を捨て逃落ちければ、眞田信之後伊豆守城に入る事を得たり。昌幸は去る天正十三年以來秀吉の恩顧を得…
- p03…て次男信仍を秀吉の許に人質に出しけり。其後石田兵を起すの時、眞田父子三人は奧州に打向ふ途中に、石田が使來りて、秀賴公の爲に旗を擧…
- p03…り。昌幸素より德川家に二心有れば、さらば引返すべし、といふ。信之、是は然るべからず。內府智勇勝れたる人なり。爭か容易く討滅さ…
- p04…又一說に、本多と親しみ厚く候へば、石田に與し難き由を信之申せしかば、弟の信仍女房の好に引かれ、父に弓引く樣や候、と申…
- p04…かば、弟の信仍女房の好に引かれ、父に弓引く樣や候、と申す。又信之、西國に與せられなんに必ず軍敗れ候べし。其時父と弟との危難に…
- p04…く命生きて、家の亡びざる樣にせんと云ふ事や候、と爭ひければ、信之怒つて、汝が詞不禮なり、とて旣に切つて捨つべく見えしかば、信…
- p04…過させられし後此事の起れるも、必ず秀賴公の爲にする忠に非ずと信之は思へるならん。信仍が言ふ處吾思ふ所なれば、我と共に引返すべ…
- p04…へるならん。信仍が言ふ處吾思ふ所なれば、我と共に引返すべし。信之は是より心任にせよ、とて別れしといへり。又一說、昌幸云ひける…
- p04…の徑より三日の行程なり。景勝と謀を合せ前後より攻めたらんに、伊豆守俄に裏切するならば、德川殿を容易く討取るべし、と言ひけれ共、…
- p04…俄に裏切するならば、德川殿を容易く討取るべし、と言ひけれ共、信之、內府は勇略百萬の人にも超えたり。味方利有らん事存じも寄ず、…
- p04…有らん事存じも寄ず、とて遂に兵を引分けて參りければ、東照宮、信之を召して、安房守が片手を折りつる心地するよ。軍に勝ちたらば必…
- p05…又眞田兄弟の爭の處は、佐野の天妙といふ。又犬伏といふ所なりとも…
- p06…昌幸は、引返して沼田の城にて信之が妻に對面せん、と云ひけるに、信之の北の方聞きも敢ず、旣に父…
- p06…幸は、引返して沼田の城にて信之が妻に對面せん、と云ひけるに、信之の北の方聞きも敢ず、旣に父子仇となりて引分れ給ひしかば、父に…
- p06…豐臣家の恩を蒙りし人々皆背きたるを以て知るべし。猶降參無くば信之に腹切らせ、其後城を攻破るべし、と仰せ送らせられしに、昌幸聞…
- p06…き人々の背き候は、此人々心の同じからざる故なり。旣に子にて候信之、父と相違ひたるにて知召さるべし。信之に腹切らせられんとや。…
- p06…る故なり。旣に子にて候信之、父と相違ひたるにて知召さるべし。信之に腹切らせられんとや。親の子を愛するは誰も同じ事に候へども、…
- p06…に腹切らせられんとや。親の子を愛するは誰も同じ事に候へども、信之父と共に城に有らば、同じ枕に討死すべし。信之を助…
- p06…も、信之父と共に城に有らば、同じ枕に討死すべし。信之を助くべきに非ず、と答へ申せしかばさらば攻めよ、とて陣を寄せ…
- p10…ぞ仰せられける。石田が軍敗れしかば眞田父子を誅せられん處に、信之、此度父と引分れて參り候は、父を助けん爲に候。假令大國を賜ひ…
- p11…信之、井伊直政、榊原康政に就きて、父を助け給はり候へ、と申す。東…
- p11…照宮聞召し、許容有りし、と仰せられければ、台德院殿に申すに、信之父を助けんと言ふは理なり。されども安房守に遮られて關ヶ原の軍…
- p11…れたり。必ず安房守を誅すべし、とて御許されの色無かりしかば、伊豆守是を承り、又兩人に就きて、仰の趣申すべき詞無し。斯く有らんと…
- p11…。只一つ志す所の候。安房守を誅せられんより先に、先づ斯く申す伊豆守に切腹を仰せ出され候へかし。御敵の子なれば左有るべきと世の人…
- p11…御敵の子なれば左有るべきと世の人も存ずべし。必ず父在世の中に伊豆守を誅せられよ、と云ひも終らぬに、康政、心得て候。房州御赦免の…
- p11…州御赦免の事は康政が申上げて事能くせん。昔の義朝には大に異る豆州かな、と言ひて其旨を申せしかば、東照宮、台德院殿も聞召し入れ…
- p12…信之に信濃十二萬石の地を賜り、昌幸、信仍は御赦を蒙り、城を出でて…
- p16…ん、洪水の溢れ來るが如し。眞田を待てども未來らず。眞田は兄の伊豆守と同心して裏切するよ、と人々罵りける所に、住吉海道より赤旗押…
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