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○淸洲にて東照宮信長公御對面の事

卷之三 第13話 · 段落 1 · NDL 1078984 69コマ R

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永祿十二年尾張の淸洲にて、東照宮信長に始て御對面の時、他の刀持ちたる士式臺に止たるに、植村庄左衞門家政御刀を持ちて通らんとす。之をも押止むれば、德川家の士に誰が下知にて止むるや、と言ひ捨てて押通り、御前の白洲に參りたるを、信長見て、何者ぞと問はるゝに、東照宮、我士にて候、と答給ふ。信長、植村は聞ゆる勇士なり。今日の會は大事に非ず。心安かる可し。天晴良き士數多候、とぞ感ぜられける。庄左衞門後出羽守といふ。