e074.p01校訂済74L:3–6別上杉の舊臣上野の長野信濃守業正は、在五中將業平の後胤なりと言へり。世々上野箕輪に在り。此の城は大名明神の山の尾崎を探りて城の廓とす。廓の形箕の手に似たりとて箕輪といふ。上杉家衰へけれ共獨立して武威を振ひ、信玄に屬せず。信玄之を攻むる事五年、終に一度も後を取らず、病の後二年を經て落城すと言へり。