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目次 › 卷之九 › e229

○眞田幸村謀計を以て大里を退く事

卷之九 第35話 · 段落 1 · NDL 1078984 173コマ L · 異本による補遺

人物地名家(氏)官職日付索引へ

第二囘上田籠城の役、關東の大軍上田の城を十重二十重に取圍み、空堀に飛入り〱塀に登りて旣に城中へ乘り入らんとなしける所に、城兵共塀の上に立現れ、豫て用意の竹の皮を幾許となく投出しけるに、固より片々然たる物にしあれば、寄手は更に事ともせず、拂ひ除け〱て進みける所を、長き柄杓にて煑騰りし白粥を注ぎ掛けし程に、其粥寄手の鎧武具の隙間より肌に浸透み、軍兵共は熱に堪へ兼ね、あな苦しや、と遁出せば、先きに何の意なるを知らざりし竹の皮に辷りつ起きつ又辷りつ、人馬共に燒爛れ、本陣まで一捲に敗走しける。