e258.p01校訂済188L:2–6別慶長二年二月、淸正再び朝鮮に渡られしに、船の著きたる處は北地にして寒風烈し。土民ども土穴を穿ちて其中に住居りしに、日本の軍兵押渡ると聞き逃走りしかば、淸正の兵共土穴に入りて臥す。淸正漫に民を殺さず、非道を嚴に戒めしかば、後には商人も物を馬に附けて來り賣りしに、寒氣以ての外に甚しくて、馬の毛に氷柱の下りてからめきて鳴る聲、土穴の中に聞えけるとかや。王元美が詩に、