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○野村越中才覺の事

卷之二十二 第9話 · 段落 1 · NDL 1078984 344コマ R

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大坂落城の日、興國公池田利隆朝臣は城の北に陣し給ふ。兼て、下知無き前に軍を進むべからず、と仰せ出されしかば、陣を整へて御下知を待つ所に、寄手門々に押寄せしと聞えしかば、野村越中に、見て來れ、と仰せらる。野村馬を早めて行く所に、城より煙燃上りければ、寄手攻入りたりと思ひ、先陣伊木長門、池田出羽が陣に馬を駈寄せ、疾く川を渡して攻入り候へ。仰ぞ、と言ひければ、先陣卽ち攻め入りて、首六百餘を得しは野村が功なりけり。