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○藤堂の士田中權右衞門組討の事

拾遺 卷之三 第20話 · 段落 1 · NDL 1078984 415コマ L

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又藤堂氏の家士田中權左衞門1、弓を持ち敵と出會ひたるに、ひたと矢聲をかけて矢を放したるに、或敵急に進み來り、十文字の鎗にて突懸り、田中が矢を引張りたる弓を鎌にて突切りたる故に、弓を捨て敵と組合ひ、敵を組伏せて首を取りたるとなり。凡大坂陣の時、諸軍の中にて組打は、井伊家の石川、江坂と、藤堂家の田中、此三士の兩組打迄なりとなり。
  1. 誤植 — 底本本文「田中權左衞門」。標題は「田中權右衞門」(続帝国文庫本は本文も「權右衞門」)。「右」の誤植か。