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○權現樣豐臣太閤に御對面の時の事

附錄 雨夜燈 第1話 · 段落 1 · NDL 1078984 436コマ L

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權現樣豐臣太閤に御對面の時、太閤、我所持の道具粟田口吉光の銘の物よりはじめて、天下の寶といふものは集りて候、とて指を折り數立申され、さて、御所持の道具祕藏の寶物は何にて候哉、と尋申され候に、しか〲の物無㆓御座㆒由權現樣仰せられ候。さて仰せられ候には、我等には左樣の物無㆑之候。但我等を至極大切に思ひ入り、火の中水の中へも飛入、命を塵芥とも存ぜぬ士五百騎所持いたし候。此士五百餘を召連候へば、日本六十餘州恐しき敵は無㆓御座㆒候故、此士どもを至極の寶物と存じ、平生祕藏に存候由御答ありければ、太閤赤面にて返答なかりけり。