e115.p01校訂済101R:10–13別信長甲州に攻め入られし比、秀吉は筑前守とて、西國毛利家に向ひて、甲州の軍に從はず。勝賴死して甲州平均なりと言ふを聞き、秀吉大息吐いて、可惜人を殺したる事の殘り多さよ。我が軍中に有りしならば、强ひて諫め申して、勝賴に甲信二州を與へて關東の先陣としたらんに、東國は平押にすべきに、と繰り返し悔まれけり。