e245.p01校訂済183R:2–6別南大門の軍に明の兵を追かけ、秀家の士國富源右衞門とて剛の者大力なりしが、爽に鎧うたる敵に追附きて、三尺餘ある刀を取延べ、三刀まで斬りたれども甲堅くて手も負はず。國富刀を捨て飛掛り引組んだるに、彼敵國富を取て押へたり。跳返さんとするに大磐石を橫たへたるが如し。國富脇差を抽いて二刀刺せども、如何なる甲にや少も通らず。已に危かりし時、味方數十人落合ひて敵をば討取りたり。