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○成田助九郞誅せらるゝ事

卷之十一 第14話 · 段落 1 · NDL 1078984 197コマ R

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秀吉北國に赴きし時、丹羽長重の小松の城に立寄りたるに、長重の士成田助九郞といふ者あり。秀吉先殿を北陸道の管領にせん、と賤が嶽にて約束有りつるが、加賀二郡越前若狹を賜はりぬ。先殿過ぎさせ給ひて後小松十二萬石に減じ、旣に滅亡に近しとも申すべし。秀吉の不義憎むに餘り有り。臣に討手仰附けられよ。輙く刺殺すべし、と言ひけれども、長重聞入れずして止みたるを、秀吉如何にして洩聞かれけん、大に怒りて成田を憎む事甚しかりければ、成田小松を退きて伊勢の朝熊に隱れ居たりしを、終に搜出して殺されけり。成田が子半左衞門、長重に仕へて小松の軍に戰功あり。