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○合渡川合戰黑田三左衞門毛附の功名の事

卷之十三 第3話 · 段落 1 · NDL 1078984 218コマ R

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合渡を渡す時、長政の士大將黑田三左衞門可成、川の東より遙に敵を見渡して、長政の側に馬を乘り寄せ、朱の枝釣の指物指して、黑き馬の逞げなるに乘りたるは能き敵なり。必ず討取るべし、といふ。長政、勝敗は運命による事なり。など容易う敵を討つべき。さな言ひそ、と言はれしに、可成耳にも聞入れず、川に馬を打入れ向うの岸に馳せ上り、遂に彼の武者を切つて落し、首に指物を添へて得たりけり。石田が物ぬし村山利介といへる剛の者なり。可成が此功を、昔より毛附の功名とて類少き譽なり。