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○上杉家の士大將に御感狀を賜ふ事

卷之二十 第16話 · 段落 1 · NDL 1078984 324コマ L

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東照宮、志貴野にて功名せし景勝の士大將に御感狀を賜はりしに、安田上總介は橫鎗を入れて城兵を打破りし功大なりといへ共、直江と不和なりし故に其功上に達せず。御感狀賜らざりしかば、其後人に向ひて、此度御感狀を拜受し給ひて目出度候。上總一人は申し立つる人無くて、さばかりの武功空しく成りて候。然れども劣りし事は候はず。是程の事武功は申達する迄も無し。且殿の御爲に命を捨てて軍仕り候。露塵許も公方の爲にする事に候はず候へば、是より後も殿をこそ大事に思ひ候へ。公方の御感狀何條面目に存ずべきや、と語りしとぞ。