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○塙團右衞門持道具の事

拾遺 卷之一 第16話 · 段落 1 · NDL 1078984 392コマ R

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塙團右衞門重之、蜂須賀阿波守至鎭の手へ夜討の時、木村喜左衞門、畑角太夫、牧野湖太、田屋右馬介四人鎗を合する。此內田屋右馬介持道具長刀之圖。團右衞門は、長岡監物御宿越前守に向つて、田屋が手前鎗を合するとは申上げられまじく、と云ふ族あり。如何、と問ふ。御宿が曰く、鎗も樫の柄、長刀も樫の柄なれば同じことなり。長刀は鎗より短ければ、猶强き働なり、と僉議して濟むなり。木村喜左衞門、落城の時討死、角太夫は稻葉美濃守正則へ抱へらる。牧野湖太は本多中務忠刻へ奉公、田屋右馬介は五郞左衞門と名を替へ、紀伊大納言賴宣卿へ召出され、五郞左衞門後は田屋半右衞門と云ふ由。