常山紀談本文データベース

目次 › 拾遺 卷之三 › e564

○上杉景勝最上義元と合戰の事

拾遺 卷之三 第4話 · 段落 1 · NDL 1078984 410コマ R

人物地名家(氏)官職日付索引へ

上杉景勝最上義元と合戰、直江兼繼長谷堂口を引拂ふ。溝口左馬助勝路直江に向つて曰く、夜に入りて人數引取り候はば大敗軍に成るべく候。今夜は堅固の地に陣取り、明朝引取給へ、と申しければ、直江も尤と同じ、一里許り引取りて小高き所の野山左半道許り行く。先は大山、爰こそ能所なれ、とて陣を取り夜の明くるを待つ。謙信家の軍法懸り引といふ手段にて引取りしかば、上杉の諸軍無㆑恙米澤へぞ引取りける。此時の陣取、直江下知にて山より半道前に陣取りつゝ山へ懸らざることを、家康公後々まで御稱美ありけるとかや。