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○黑田如水先見の事

卷之十一 第19話 · 段落 1 · NDL 1078984 199コマ R

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秀吉病重かりしかば、朝鮮渡海の軍兵を引取らんと計られける時、朝鮮へは必ず德川殿赴かせ給ふべし。さらば日本は自ら德川殿に歸服すべし、と人々言ひし處に、思の外に秀吉石田三成に命ぜられて朝鮮に赴きけり。偖ては日本の權威は三成に歸すべし、と言ひ振らす。黑田如水獨是を然りとせず。朝鮮の事三成是を承るにより、日本は德川殿の掌の中に有りと覺ゆ。三成是より伐りて人是を嫉みなん。然らば德川殿の仁德に靡き從ひて、日本は自然と德川イ關東殿に歸服せん、と言はれしが、果して然りき。